片岡 宏誌– Author –
片岡 宏誌
様々な方の協力を得て、2023年10月に個人ホームページを開設することができました。
研究や自然について、サイエンティフィックなだけではなく、人間味あふれるエピソードを交えて紹介していくつもりです。
また、教育や時事問題についても個人的な意見を述べていきたいと思います。
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前胸腺刺激ホルモン(PTTH)(3)
微量物質を精製して構造を決めるためには、大量の材料から精製することが必要である。当たり前だがこれが難しい。PTTHの最初の論文で「カイコPTTHを16段階の精製過程を経て、カイコ蛾頭部50万頭から約5マイクログラムを単離し、N末端から13残基のアミノ... -
前胸腺刺激ホルモン(PTTH)(2)
研究の流れに沿って裏話やエピソードを紹介することもできるが、ここでは、私が重要であり面白いと思う順番でPTTH研究の裏話やエピソードを紹介したい。 ある物質の構造を明らかにするには、その物質を純粋に精製する必要がある。そのことを「物質を単... -
就職活動のオワハラ
ちょっと前だが、「就活オワハラ」なる記事を見つけて、私の感覚が狂っているのかと驚いたので、紹介してみなさんからも意見を求めたい。 学生にとって「就職」が最大の関心事で、大学や大学院の勉学より重要であることは残念だが理解している。企業に... -
前胸腺刺激ホルモン(prothoracocotropic hormone、PTTH)(1)
この前胸腺刺激ホルモン (PTTH)研究は、私のライフワークと言える。1980年の卒論研究から始まり、退職までの40年あまり、様々な観点からPTTHについて研究を進めてきた。その時々の思い出もたくさんあり、何回かに分けて研究の裏話やエピソードを紹介し... -
木工作家の福田亨さんの作品に魅了されて
11月3日午前中に銀座・靖山画廊で開催されていた木工作家の福田亨さんの個展「-水のかたち-」へ出かけた。早く行きたかったのだが、その前の週末は父の四十九日の法要に帰省していたため、最終日になってしまった。彼の作品に初めて出会ったのは、今年... -
定年退職まで半年を切った
来年2024年3月に東京大学を定年退職することになっており、勤務先に通うのも5ヶ月弱になった。定年後に振り返るためにも今の気持ちを書き残しておこうと思う。 いろいろなことが「最後の??」ということになる。2023年10月下旬に担当科目「生体分子認...