-
研究試薬を信じられなくなる怖さ
長い間研究を行っていると、信じられないことに遭遇する。約10年前に、実験がうまく進まず、原因をいろいろと検討した結果、市販の実験試薬に問題があることが分かった。この事実は公表されていないので、昆虫研究の関係者には大切な情報かもしれない。 ... -
研究者に必要な資質とは(2)
ホームページの「その他->分析」の結果を見ていて、ある日の閲覧数が前日までの4倍くらいに急に増えていることに気づいた。私は、その日同級生へ「日本農学賞受賞のお祝いメッセージに対するお礼とともに、このホームページのことをLINEで伝えた」ため... -
恩師(鈴木昭憲先生)
これまでの記事でも何度か登場してもらっている東大の恩師、鈴木昭憲先生を今回は紹介したい。私の卒業論文から博士論文までの指導教官であり、研究室の助手として雇用してもらい研究者としての道を拓いてもらった恩師であり、恩人である。その鈴木先生... -
山陽新聞に日本農学賞の受賞記事が掲載されて
2024年5月11日に、地元の山陽新聞に「倉敷出身 片岡さんに日本農学賞 元東大教授、昆虫の成育 謎に迫る」の記事が掲載された。早朝7時に、内田君から小学校の同級生LINEで記事の写メが届いた。4月5日の授賞式当日に取材を受け、連休明けに掲載予定と聞... -
日本農学会大会(日本農学賞/読売農学賞 授賞式)
2024年4月5日に東京大学農学部弥生講堂で第95回日本農学会大会が開催され、日本農学賞/読売農学賞の授賞式が行われた。 授賞式と受賞講演、ならびにパネルディスカッション「農学の課題と展望2024 農学の芽を大きく育てるには」、夕刻には受賞祝賀会が... -
私はどんな貢献をしたのだろう?
先日、日本農学賞/読売農学賞の新聞取材時に「先生の業績は一言で説明するとどんなことですか?」と聞かれ、言葉に詰まった。いろいろなことをやってきたので、短い言葉で伝えるのが難しかった。そこで、研究者として私はどんな貢献をしたのか自分に問...
-
ムラサキツバメ
散髪へ行った二男が昼食時になっても帰宅せず、妻が心配し始めたときに家族LINEへ写真が送られてきた。よく見ると尾状突起があるムラサキツバメだ! 1時間後に帰宅した二男は大事そうに数本の枝を手にしていた。葉の付け根に小さい白いものがあると言い... -
アサギマダラの里 in 宮田村
2024年9月29日(日)から一泊二日で長野県上伊那郡の「アサギマダラの里 in 宮田村」を妻と訪問した。 アサギマダラは南西諸島や台湾まで1,000 km以上渡りをする蝶として有名で、9月上旬から10月下旬まで渡りのルートになっている各地で順番に観察する... -
ゼフを求めて(3)舞岡公園
2024年6月16日に、妻、二男、三男の3人と横浜中華街で昼食後、舞岡公園を訪れた。横浜という大都市の近くにこんな場所があるのかと思うくらい、田園風景を残した場所であった。最初に出会ったのはウラナミシジミで、子供の頃に数多く捕まえたことを思い... -
ゼフを求めて(2)秋ヶ瀬公園
秋ヶ瀬公園は約20年前に息子3人とミドリシジミを採集した思い出の地である。息子達も私も今でもその時の展翅標本を大事にもっている(正確には、妻が標本箱のパラゾールを時々交換しているので虫に食われなかったのだが)。6月12日に一度目、6月22日に二... -
ゼフを求めて(1)水元公園
ゼフィルス(ミドリシジミ類、ゼフと呼ばれる)を突然見たくなって、時間が自由になったことから今年はいろいろな所を訪問した。最初はウラナミアカシジミを求めて名古屋近郊まで出かけた(「ウラナミアカシジミとホタル」2024年6月4日 参照)を皮切り... -
今日のベランダ(2)
6月10日の「今日のベランダ(1)」からの変化を報告しようと思う。終齢幼虫だったツマグロヒョウモンは、10日お昼頃、2つのプランターの間で前蛹になっているのを見つけ、11日夕方には蛹になった。 鉢植えのユズで育てていたナミアゲハは11日お昼に確...
-
コロナに感染した
しばらく投稿記事を書けなかったのは、「研究室記念祝賀会」の直前準備のためだったのだが、祝賀会終了後も帰省するなどしばらく何かと忙しくしていた。挙げ句の果てに7月末からコロナに感染してしまった。7月〜9月中にもいろいろ面白いことがあったのだ... -
【終了】分子認識化学研究室 記念祝賀パーティー(7月15日)のお知らせ
2024年5月17日 柏キャンパスの「分子認識化学研究室」が本年3月で設立25年になりました。また、片岡教授が本年3月で東京大学を退職され、4月には「日本農学賞/読売農学賞:昆虫の発育を調節する神経ペプチドならびにステロイドに関する研究」を受賞され... -
その場限りの言い訳
学位審査のような科学的議論をする場合も「言い訳をして、その場をやり過ごせば良い」との考え方がはびこってきたように感じていた。「思いつきでも、人の考えであっても、持ち時間分説明さえすれば良い」とも考えているようだ。学位審査会で延々と研究... -
公道での交通整理の問題
しばらく前までは通勤以外に車の運転をすることがなかったが、退職後はいろいろな所へ出かけるのに車を使っている。障害があるため、歩行では時間がかかりバランスが悪く危険なこともあって、近場でも車で移動することが多い。そんな行動をしていると工... -
今月のノルマをこなした
年頭に「月に10報の投稿を目標に記事を書きたいと思っている」と書いたが、1月~4月は何かと忙しくそれを果たせなかった。今月は3日残してノルマを達成できたので、ご褒美に特定のテーマを定めないで雑感を少し書いてみたい。 退職すると身も心も自由... -
山椒にアゲハの幼虫が
三男がGW前にタケノコ採りに行き、朝どれタケノコを持って帰ってきた。GWで帰省した長男もまじえ、家族で竹の子ご飯や煮物を楽しんだ。 最後に「木の芽和え」を食べたくなり、妻が山椒を手に入れてきたのだが、その山椒にアゲハの幼虫が付いているのを...