研究– category –
研究に関する様々な記事を掲載しています。
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ボンビキシン(bombyxin)(1)
無脊椎動物から初めて発見されたインスリンとして、ボンビキシンはこの業界では有名なのだが、「ボンビキシンの発見」については意外と知られていないことから、その研究裏話を2話に分けて紹介したい。ショウジョウバエのILP(insulin like peptide)が... -
前胸腺刺激ホルモン(PTTH)(6)
私が卒論研究として最初に従事した「カイコPTTHの生物検定法」を紹介したいと思う。専門でない人も多いと思うので、「生物検定」の説明から始めて、「PTTHの生物検定法」を解説するとともに裏話を紹介したい。 「生物検定」とは、「生物活性がある物質... -
前胸腺刺激ホルモン(PTTH)(5)
今回は「PTTHが昆虫種間で交差活性を示さない」ことから起きた研究裏話を紹介したい。ちょっと長くなるが、勘弁してもらいたい。 昆虫は200万種とも言われ、動物のなかで群を抜いて種が多い。「地球は昆虫の惑星」と言われるゆえんである。昆虫の生活... -
研究者に必要な資質とは(1)
私が大学教員ないし研究者に憧れをもったのは高校の終わり頃だったように思う。理由はよく覚えていないが、研究という言葉に強い魅力を感じた。大学生や大学院生の頃は企業の研究所に勤めることになるだろうと漠然と思っていた。そんな自分が研究者であ... -
前胸腺刺激ホルモン(PTTH)(4)
このPTTHシリーズも(4)になったが、まだいくつか紹介したい研究裏話がある。今回はPTTHがホモダイマー構造をとっていることを発見したエピソードを紹介する。 (2)のPTTHのN末端アミノ酸配列分析の時に説明したが、どういう構造をしているか推測で... -
前胸腺刺激ホルモン(PTTH)(3)
微量物質を精製して構造を決めるためには、大量の材料から精製することが必要である。当たり前だがこれが難しい。PTTHの最初の論文で「カイコPTTHを16段階の精製過程を経て、カイコ蛾頭部50万頭から約5マイクログラムを単離し、N末端から13残基のアミノ...