研究– category –
研究に関する様々な記事を掲載しています。
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研究者としての充実と引退
研究者としてそろそろ終わりを迎えようとしている。卒論研究の開始が1980年4月だったので、44年間の研究生活ということになる。ただ、この5年ほどは学生を受け入れていなかった(希望者がいなかった)ので、実質は40年ほどかもしれない。このところ、後... -
アメリカ留学までの経緯と決心
アメリカからの帰国を決心した経緯(裏話)は書いたが、留学することになった経緯も紹介しておこうと思う。ただ、40年ほど前の話であり伝聞もあるので、一部脚色されているかもしれないが、御容赦願いたい。 1985年4月 博士課程3年生になり、一年後に... -
アラタ体抑制ホルモン、アラトスタチン(allatostatin、AS)
アラトトロピン(AT)の同定は、幼若ホルモンの生合成を調節する最初のペプチドホルモンの発見ということで、昆虫内分泌学ではかなりセンセーショナルな話題になった。たぶん私の名前がこの業界で一気に有名になった瞬間だと思う。しかし、生物活性を調... -
アラタ体刺激ホルモン、アラトトロピン(allatotropin、AT)
Zoecon社への留学は当初2年間と考えていた。うまく研究が進まなかった場合は帰国して、20代のうちに就職しようと思っていたからである。幸い、一年と少しで課せられていた2つのペプチドホルモン、羽化ホルモン(EH)と利尿ホルモン(DH)の構造を明らか... -
ボンビキシン(bombyxin)(2)
「ボンビキシンの発見」に引き続いて、その後の研究について裏話を紹介したい。 ボンビキシン単離後、その生物活性を様々な方法で調べると、エリサンに対しては確かにPTTHとして機能するのである。ボンビキシンは、エリサン前胸腺からのエクジソン分泌... -
ボンビキシン(bombyxin)(1)
無脊椎動物から初めて発見されたインスリンとして、ボンビキシンはこの業界では有名なのだが、「ボンビキシンの発見」については意外と知られていないことから、その研究裏話を2話に分けて紹介したい。ショウジョウバエのILP(insulin like peptide)が...