私は「デジタル化による『東京を科学的に再生』を目指したい」と前回の記事に書いたが、具体的に何をやりたいと思っているのか少しずつ紹介していきたい。もしかしたら、既に準備が進んでいたり、他の人が提案している内容もあるかもしれない。私はこれらが一歩でも前に進めば良いと思っているので、実現に向けて努力してくれる人がいるなら大歓迎であり、協力したい。
初回は「マイナ保険証」について、問題点の指摘と将来に向けた希望を述べたい。まず、関連するこれまでの記事(経験)の紹介から。
何が不満だったかと言えば、国家公務員共済組合連合(KKR)ならびに共済組合東大支部の対応に誠意が感じられず、「そのうち解決するだろうからしばらく我慢しなさい」との態度だったことだ。問題の原因解明と解決策を探るという姿勢を担当者にもとって欲しかった。マイナ保険証を少しでも使いやすくするためには、正しいデータを入力する事務作業が最低限必要である。使用者はどんなデータが入力されているか知る由もない。生じた問題指摘に対して即応性がある対応をしてくれないと、マイナ保険証の良さが分からず、「使いものにならない」と評価され、その後使用されなくなる。
ところで、今回提案したいのは「血液検査結果」をマイナ保険証経由で、マイナンバーシステムで保管して、全ての病院やクリニック、および本人が閲覧できるように出来ないかという案である。これによって、病院を変わるたびに血液検査を受ける必要がなくなり、直近のデータと過去の別病院で取ったデータを比較することも可能になる。もしかしたらその比較により隠れた病因の発見に繋がるかもしれない。また、本人にとっても、自分の健康状態を経時的に把握できるメリットもある。さらに、今後廃業するかもしれない病院やクリニックの医療情報を保全することにもなる。できればCTやMRIなどの画像データも保存され、医療従事者には閲覧可能になると良いのだが。このシステムを動かすには電子カルテの規格統一や、法律的な問題をいくつも解決する必要があると想像している。
もう一点、マイナ保険証の集団カードが出来ないかと考えている。老人ホームなどの療養機関ではこれまで保険証を預かっていたと聞く。ところが、マイナ保険証になるとマイナンバーカードを預かることに抵抗があるようだ。マイナンバーカードに紐付けされている情報が多岐に渡り、重要な情報が漏れることが危惧されているからのようだ。また、暗証番号や顔認証などによる本人確認が難しいことも指摘されている。そこで、マイナンバーシステムのうち、その療養機関全員の「集団マイナ保険証」が出来ないものだろうか? この「集団マイナ保険証」と職員のマイナカードを併用して保険証として認証することで、セキュリティーも保てないかと考えた。「集団マイナ保険証」と紐付けする事項は、本人又は家族の同意の下に必要事項のみにして、使用する条件に職員のマイナカードの(暗証番号)認証機能を使えば良いのではないかと考えた。
ともかく、技術的に可能なことなのか、セキュリティー上の問題や法律的な問題はないのかなど、いろいろ解決する必要があると思っている。単なる机上の空論かもしれないが、マイナ保険証がより便利になるトライとして、上記は検討の価値があると私は考えている。東京都には都立病院があることから、医療従事者などの意見も聞きながら実現に向けた方向性を探ってみたい。当然、国の協力が必要なことは分かっている。
コメント一覧 (2件)
マイナンバーの活用促進は 急務だと思います。行政仕事は何でも 安全に速くが大切です。アメリカのソーシャルセキュリティーを持っていますが、コロナ禍の給付金、或いは年金の法改正、とてもすっきり単純化されて活用しているのに驚きます。せっかくのマイナンバー、便利に無駄のない生活に早急に向かって欲しいものです。
安部玲子 さん:
私もその通りだと思います。
このようなコメントを頂けると、自信をもって知恵を絞りたくなります。
紐付けに一部不備があったことからマイナンバーカード返却を勧める有識者がいることに疑問をもっていました。マイナンバーは、国民ひとりひとりが良いシステムに育てるという気持ちが大切だと思っています。
マイナンバーシステムについてはもう少し提案したいことがあるので、今後もこのホームページで紹介していきます。
今後とも、ご意見、ご支援、よろしくお願いします。