ホームページを開設して1ヶ月が経った。私はひたすら投稿記事を書き、二男は表示を工夫してくれ、現在では充実した素晴らしいホームページになったと自負している。
発端は、2ヶ月くらい前に、私の最新研究業績(論文発表リスト)をWeb上で公開してほしいと突然依頼があり、ホームページの更新もしくは開設を息子に相談をしたことに始まる。その件は、公共ホームページ「reserchmap」に必要項目が掲載されているのを発見し、それを利用することで解決した。その間に息子は仮のホームページを作成してくれていた。彼曰く、「退職後の暇つぶしとボケ防止に役立つ」と考えたそうである。その後、仮のホームページに原稿を加筆して修正を加え、1ヶ月前に正式にホームページを開設した。
数年前から「研究の裏話やエピソード」を若手研究者や学生に紹介したいと考えていて、いくつかの話の原案(ドラフトなり箇条書き原稿)を準備していた。これまで講義や講演で話すことはあったが、私が書き残さなければ多くの人が知ることはないし、永遠に埋もれてしまうと考えていたからだ。学会のニュースレターへの投稿などを想定していたのだが、書いていたものは内容も書きぶりも難しすぎた。それらをホームページ用に書き直して写真も加えて編集者の息子に送ったのだが、「内容が全く理解できない。なぜその人が登場する必要があるのか?」などと手厳しい意見が返ってくる。妻や別の息子も、掲載した記事を読んでは、分かりにくいなどと批判的なコメントをする。反発しながらも、彼らの意見も頭に入れながら、原稿に部分修正を加えたり、全面的に書き直したり、図を追加したり、と工夫を加えている。このままでは家族向けのホームページになってしまうような気がする。
投稿記事は「若手研究者や一般の市民の方々」を想定して「研究の裏話やエピソード、雑感」を書いているのだが、まだコメントが1件もなく、このままの記事内容で良いかどうか迷い始めている。気軽に「コメント」や「お問い合わせ」へ感想を送ってもらいたい。公表を控えてほしければ、その旨を書いてもらえれば絶対に公表しない。
投稿記事を書きながら、同じような作業をしたことがあることに、ある日気づいた。研究費の申請書作りと似ているのである。研究費の審査は、自分より知識がある専門家によって評価されていると考えがちであるが、間違いである。専門が少し離れた審査員も多く、分かりやすく書く必要がある。審査員は理解できない申請書に高得点をつけることはない。私は高校生や大学生の息子に申請書を読んでもらい、分かりにくい点を指摘してもらったことがあった。何度も頼んでいるうちに相手にしてもらえなくなったが。
時すでに遅しだが、このホームページでトレーニングを積めば、さぞかし素晴らしい申請書が書けるかもしれない。