ホームページの沿革 詳細はこちら

2024年度日本農学賞/読売農学賞受賞が決まって

 本日(2024年2月13日)日本農学賞/読売農学賞受賞が内定しました。このたびは、栄誉ある賞を受賞することができ、大変光栄に思います。研究をともに行ってくれた卒業生、共同研究者の皆様に心から感謝申し上げます。多くの関係者を代表して私が受賞したものと思っています。退職の年に、しかも最終講義の週に吉報を受け取ることができて喜んでいます。

 受賞の研究題目は「昆虫の発育を調節する神経ペプチドならびにステロイドに関する研究」です。お気づきの人もいると思いますが、2月17日の最終講義も同じタイトル(「に関する研究」は省略)で行おうとしています。この題目は、学会のシンポジウムなどに使う講演タイトルですが、あえて選びました。あまり大上段に構えた格式張ったタイトルは、自分には向かないし、あまり好きではないからです。

 賞のことなど気せず、きちんとした研究を行い(当該分野の研究者が重要だと認めてくれる)投稿論文を出すことが大切だと考えていました。ただ、恩師の先生はそれだけではいけなかったようで、近年無言のプレッシャーを感じ始めていました。また、一緒に研究を行ってくれた卒業生も気にしてくれていたようです。そのプレッシャーからも解放され、安心して退職できそうで受賞のうれしさもひとしおです。

 申請でお世話になった長澤寛道先生、ならびに10日の選考会で業績発表を行ってくれた永田晋治君にお礼申し上げます。永田君は忙しいなか業績発表スライドを工夫して作り上げてくれました。審査員は全ての発表を聞いたあと受賞候補者をその場で投票するというシステムだと聞いています。発表者にはかなりの緊張感とストレスだったと思います。気の弱い私には引き受けられない役目のひとつです。本当にお世話になりました。

 大学は退職はしますが、この分野の研究が少しでも発展するように、微力ですがお手伝いさせていただければと思っています。

  • URLをコピーしました!
記事の執筆者と略歴

この記事の執筆者

片岡宏誌のホームページ 片岡 宏誌 農学博士
                                               
1981年 東京大学 農学部 農芸化学科 卒業
1983年東京大学 大学院農学系研究科 農芸化学専攻 修士課程 修了
1986年東京大学 大学院農学系研究科 農芸化学専攻 博士課程 修了(農学博士)
1986年 Sandoz Crop Protection 社 Zoecon Research Institute(アメリカ・カリフォルニア州)ポストドクトラルフェロー
1988年 日本学術振興会 特別研究員(東京大学)
1988年 東京大学 農学部 助手
1994年 東京大学 農学部 助教授
1999年 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授
2024年 東京大学 定年退職
2024年 東京大学 名誉教授

コメント一覧 (2件)

  • ありがとうございます(このホームページへ最初のコメントもありがとうございます)。
    この研究に携わった関係者を代表して受賞させてもらったと思っています。
    これからも、日本の「昆虫科学研究」が世界をリードしていくことを期待しています。
    瀬筒さんも頑張って下さい。

コメントする

コメント送信後は管理者が公開を承認するまでお待ちください。なお、スパム対策等によりコメントが拒否されることがあります。

目次