アメリカで大学教員をやっている教え子の訃報が一週間前に届いた。昨日8月30日にアメリカで葬儀が執り行われた。まだ40代半ばで小学校低学年と幼稚園児のお子さんと奥様が残された。若い人が亡くなるのは辛くて、やるせない。やりたいことがまだまだいっぱいあっただろうと思う。まだ私の気持ちも整理がついていないので、彼のことを書くのは先にしたい。
私は5年前に小脳梗塞を患い、身体障害者(身障者)になった。といっても左半身に軽い運動失調の後遺症が残っただけで、杖を使えば50mくらい歩行できるし、車の運転は支障ない。話すことや文章を書くことにも不便を感じない(と思っている)。強いていえば、コンピュータでタイプミスが多くなったし、右利きなのだが筆記はなんとなく苦手になった。また、バランス感覚が悪くなったため、最近ふらつきや躓くことが多くなった。原因は老化のためなのかもしれない。リハビリをやっても、もう劇的に改善することはないと思っていて、今は現状維持を目指している。そのため週2回ほどジム通いをしていたが、このところ、選挙で忙しかったり、暑さのために中断している。そろそろ再開しようと思っている。
とはいえ、小脳梗塞は私の人生(観)を大きく変えた。死を意識するようになったし、身体が不自由になるということの意味を知った。選手並みとは言えないが、走るのはそれなりに早かったし、いろいろな球技も得意だった。垂直跳びは90cm以上で、ジャンプ力には自信があった。またバランス感覚にも自信があり体重移動を伴う動きは得意であった。それらが突然全くできなくなった。釣りでは岸壁に近づくことが恐くなったし、ワカサギ釣りのためのドームへの渡り桟橋は無理だし、釣りボート(船)へもうまく乗れないと思う。蝶を採ろうとネットを振るとバランスを崩して転ぶ。定年後は平日にも岸壁釣りを楽しみ、ゼフなど季節の蝶をネットに収めて、放蝶する様子をビデオ撮影したいと考えていた。季節を感じながらそれらを楽しむためにどこかへ移住するか、セカンドハウスを持とうと考えていた。
最近、残りの人生に限りがあることを感じるようになった。5年は今の活動状態がある程度維持できて、10年くらいは何とか生きているだろうと漠然と思っている。問題が起きなければ日々更新され、毎日1日ずつ延長されると考えるようにしている。つまり、明日死を迎えれば10年と考えていた残りの人生が1日で終わりだし、1年後に脳梗塞を起こして歩けなくなれば、その時点で残り4年の活動期間が0年に短縮されたと考えようと思っている。そんなことを考えながら、10年延長された場合「10年後にも快適な生活ができるような部屋の模様替え(リフォーム?)」を年初から計画し始めた。
最初に考えたのは電動ベッドの購入である。普通のベッドではなく電動ベッドを考えた理由は、2017年6月の腹部大動脈瘤の手術・入院、2021年1月の小脳梗塞の入院の経験が大きい。二回とも電動ベッドを賃貸して数ヶ月自宅で利用した。小脳梗塞の時は電動ベッドである必要はなかったが、開腹手術だった動脈瘤の手術後は電動ベッドが必須であった。腹筋を使って起き上がることはできなかったし、電動ベッドの力で起き上がる時も、ある角度で電気が走るような激痛にしばらくの間苦しんだ。つまり、体の状況によってベッドに必要な機能が違うことを知った。私は経験者としてある機能のものを10年間使い続けることで、自分に必要な機能を見極められると思っている。また、体の状況変化にも即時対応する必要があるとも考えている。そのため一番機能が高い3モーターの電動ベッドをまず購入することにした。5年〜10年が耐用年数だと聞いている。
次は、要らないものをできるだけ廃棄して、それぞれの部屋に必要なものだけ置こうとしている。ベッドルームには電動ベッドとテレビのみ(先々マッサージチェアも)。書斎には勉強机、コンピュータ、プリンター、書籍と事務用品。リビングには電動ソファー、大型テレビ、棚(標本箱や写真立てを飾るため)、冷蔵庫、食器棚と電子レンジ、回転イス付テーブルセット、簡易洋服棚である。現在、順次廃棄を進めながら移動を進めている。部屋からの廃棄は妻にお願いしている。
今年中には身障者用のバスルームリフォーム案をまとめようと考えている。いろいろ計画が進み、完成したらまた報告したい。