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再生の道公認候補予定者シリーズ「教育:担任二人制」

 再生の道 最終面接でもらった大学1年生からの質問「都立高校に対して行政がサポートできるアイデアはないか?」に対して、どんな答えができるか一ヶ月以上考えていました。その結論が「担任二人制」です。

 世の中では少人数クラスが喜ばれているようですが、私はクラスの人数は多くても担任が二人居ることの方がメリットがあると考えました。まず生徒の立場から。
 学年が変わり誰が担任になるかは生徒にとって大きな問題で、気が合わない先生が担任になると学校へ行くのが辛くなります。私は、進路指導の方針が合わなくて勉強するのが嫌になったことがあります。危うくドロップアウトしそうになりましたが、担任以外の先生がアドバイスをくれたことで立ち直り、受験勉強に打ち込めるようになりました。
 担任とそりが合うかどうかは生徒にとっては大きな問題で、二人の担任がいればどちらかとは少しはうまくやっていけるのではないかと思います。一方の先生が厳しく指導する時に、もう一方の先生が優しく支えることで教育効果も上がるような気がします。ちょっと話が違いますが、大学の研究室でもひとりの教員だけで指導されると、まるで先生をコピーしたような学生が出来上がり、一般社会で本当に生きていけるのかと感じることがあります。学生をきちんと育てるためには、考え方が違う複数の教員による教育が重要だと思っています。

 一方で、先生の方にとっても有給休暇が取りやすくなり、働きやすい環境になるのではないかと思います。教員希望者が少なくなっているのは、休みも取れない勤務条件が嫌われているような気がします。また、生徒の問題点をひとりだけで悩まず、相談することができて気持ちが楽になると思います。先生も余裕がないと生徒との関係をうまく作れないのではないでしょうか。

 直ぐに担任2人制にするのは無理にしても、2クラスで担任3人制などから始めるか、モデル校を作って効果を見たらどうかと思います。高校だけでなく、小中学校に拡大しても良いかもしれません。特に、学校生活が初めての小学校1年生の担任は二人いた方が良いように思います。詳細な制度設計には都の教育関係者や実際の教育現場の意見を聞くことも大切だと考えています。当然、生徒の意見も聞いてほしいと思います。

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記事の執筆者と略歴

この記事の執筆者

片岡宏誌のホームページ 片岡 宏誌                 東京大学名誉教授(農学博士)                
                                               
1981年 東京大学 農学部 農芸化学科 卒業
1983年東京大学 大学院農学系研究科 農芸化学専攻 修士課程 修了
1986年東京大学 大学院農学系研究科 農芸化学専攻 博士課程 修了(農学博士)
1986年 Sandoz Crop Protection 社 Zoecon Research Institute(アメリカ・カリフォルニア州)ポストドクトラルフェロー
1988年 日本学術振興会 特別研究員(東京大学)
1988年 東京大学 農学部 助手
1994年 東京大学 農学部 助教授
1999年 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授
2024年 東京大学 定年退職
2024年 東京大学 名誉教授

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